コロコロでぽっちゃりしたワンちゃんって、まん丸で可愛いらしいですし、何だか美味しそうに食べてる姿も愛らしかったりしがちです。しかし、太り過ぎや肥満というのは、様々な病気のリスクを抱えてしまいますし、逆に病気が原因で太っていることもあるんです。
このページでは、犬の肥満によって引き起こされる病気などのリスク、そしてその対策について分かりやすくまとめています。「愛犬が肥満になって心配だ」という飼主さんはもちろんのこと、「うちの子はぽっちゃりしてて可愛いの」なんて思っている飼主さんまで、是非一度ご覧になって欲しい内容になっています。
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犬が肥満になる主な4つの原因
犬が肥満になる原因については、様々な理由が考えられるため一概には言い切れない部分もありますが、一般的に多いものについてピックアップしましたので、当てはまるものがある場合は改善してあげるようにして下さい。
1、仔犬から成犬になるタイミングでのフード切り替え
仔犬の時から育てているなら、1歳くらいまでの成長期が終わるタイミングでフードの切り替えが必要です。通常であれば、成長期の仔犬は成犬に比べ活動用と成長用に多くのエネルギーが必要となるため、子犬用の高カロリー食を与えていますが、成長期が終わると徐々に代謝が落ちてくるので、同じ高カロリーのフードを与え続けていると肥満の原因になります。
2、去勢・避妊手術の後のフードに切り替え
去勢手術や避妊手術を受けた後は、ホルモンのバランスが崩れ代謝が落ちるため、エネルギー消費が少なくなります。食事やフードの種類を見直す必要がありますが、手術前とフードを与えていると肥満になりやすいです。
3、出された分はすべて食べるという犬の習性
ご存知の通り、犬の先祖である野性のオオカミは、毎日獲物を捕食できるとは限らないため、食べられる時に食べられるだけ食べておく習性があります。犬にもこの習性が引き継がれているので、出された食事は出された分だけ食べるという本能があります。端的に言うと飼主さんが適量以上の食事を与えていても食べきる習性があるので肥満になってしまうわけです。
4、エネルギー消費と食事のバランス
犬が太り過ぎる根本的な原因は、消費するエネルギー以上の食事量に他なりません。運動や生命維持活動に必要なエネルギー以上に食べることで、脂肪が蓄積され肥満になってしまいます。
肥満(メタボ)の犬を無理なくダイエットさせるおすすめの療法食
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犬の肥満や太り過ぎは様々な病気のリスクが!
人間でも太り過ぎや肥満の状態が続いていると、様々な病気のリスクを抱えてしまいます。犬の場合も同じで、肥満やメタボは様々な病気のリスクが潜んでいます。
関節の病気リスク
体重が増えることによって関節に負担が掛かり関節炎や、椎間板ヘルニアを発症するリスクが増加します。
呼吸器の病気リスク
首回りの脂肪で気道が圧迫されるので、呼吸器系が弱い犬や小型犬などは特に注意が必要です。呼吸がしづらくなるので、体温調節が上手くいかず熱中症になりやすいです。
心臓の病気リスク
肥満になると血液循環に不具合を生じやすく、ポンプの役割を果たす心臓への負担が高くなります。
高脂血症のリスク
犬の肥満はコレステロールや中性脂肪の値が高くなり、高脂血から高脂血症(脂質代謝異常症)へのリスクが高まります。
(もっと詳しく知りたい方はコチラ⇒ 犬 高脂血症 フード)
糖尿病のリスク
肥満の犬はインスリン抵抗性の値が上がり、血糖値が高くなりやすいので、糖尿病のリスクがたかまります。また、糖尿病と併発しやすい膵炎の発症リスクも高まります。
(もっと詳しく知りたい⇒ 犬の糖尿病|食事管理やお勧めのフード)
(糖尿病と併発しやすい⇒ 犬 胆泥症 食事)
(糖尿病と併発しやすい⇒ 犬 膵炎 食事)
犬の肥満の病気のリスク|まとめ
犬の肥満に潜む病気のリスクについて、一般的なものについて紹介しましたが、病気が原因で肥満になるケースもあります。甲状腺機能低下症やクッシング症候群を発症している場合、太ったように見える症状も現われることがありますので、早めに獣医師の診察を受けるのが一番です。
詳しく調べたい方は⇒ 犬のクッシング症候群|食事管理や療法食
詳しく調べたい方は⇒ 犬の甲状腺機能低下症|食事管理や療法食
愛犬の肥満度チェックはどうやるの?
愛犬が肥満になっているかどうかの具体的なチェック方法についてご紹介します。
肥満かどうかを適正体重のパーセンテージで考える
愛犬の適正体重を15%上回っている場合は肥満、太り過ぎだとされています。
適正体重のチェック方法は?
適正体重を知る方法はいくつかあって、ひとつは成犬になった時の体重を参考にすることです。犬は成長していく過程でエネルギーを使うため、成長期が終わった頃なら極端な肥満になることが少ないからです。
もう一つは親の体重を参考にする方法ですが、どちらもわかない場合は情報サイト・図鑑などを活用すると目安が分かりやすいでしょう。
※動物病院に相談するのが一番お勧めです。
■犬種別の適正体重(参考例)
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柴犬:8〜10kg |
ポメラニアン:2〜3kg |
マルチーズ:2〜4kg |
ミニチュアシュナウザー:6〜8kg |
ミニチュアダックスフンド:約4.5kg |
ミニチュアピンシャー:3〜5kg |
ヨークシャー・テリア:約3kg |
ウェルシュコーギー:約10kg |
BCS(ボディコンディションスコア)を活用する
同じ犬種であっても個体差があり、適正体重の例だけで判断できない場合もあります。一番は動物病院で日頃から検診を受けることですが、「BSC(ボディコンデイションスコア)」という体形の評価方法を利用すれば、ご自宅でもおおよその肥満度チェックが可能です。
BSCの具体的なチェック手順
「BSC(ボディコンデイションスコア)」は、1〜5までの段階で分類されますが、4と5に該当する場合は肥満対策を行ったほうが良いです。もちろん、1の痩せ過ぎも病気の心配がありますので、該当する場合は動物病院へ連れて行くなどの対策が必要です。
【BCS1⇒ 痩せ過ぎ】
・腰骨や肋骨が浮き出ていて、真上から見ると砂時計の様にクビレが大きい状態。
【BCS2⇒ 痩せ気味】
・痩せ過ぎとまではいかないものの、骨がやや浮き出てクビレも大きく、皮下脂肪も少ない状態です。
【BCS3⇒ 標準(理想的体形)】
・理想的な体形で、標準的な体重、薄い皮下脂肪がついていて、撫でてみると骨の感触が分かる程度の状態。真上から見た腰のクビレも、緩やかなカーブを描いています。
【BCS4⇒ 肥満気味】
・目視では骨が分からないほど皮下脂肪がついていて、腰のクビレもほとんど分からない状態です。横からチェックした時も、お腹のへこみ具合が僅かに分かる程度で、骨に触れたとしても体全体が結構な皮下脂肪に覆われています。
【BCS5⇒ 肥満(太り過ぎ)】
・真上から見た時にも、腰のクビレがほぼ分からないレベルまで達している状態。横から見てもお腹のへこみが分からなかたったり、お肉が下に垂れてしまっているなど、触っても骨に触れられず、背中にも皮下脂肪がたっぷりと付いています。
愛犬の肥満対策
肥満対策と聞くと一番に頭に浮かぶのは食事量を調節する「ダイエット食」だと思いますが、過度なダイエットは負担が大きく、犬の体調を崩すことになります。健康のため肥満を解消したいのに、体調を崩してしまっては本末転倒ですね。
大切なのは、ダイエットを行いながらも犬の体に必要なビタミンやミネラル、タンパク質などの栄養バランスを考慮した食事に切り替えることや、出来る限り運動を取り入れることです。
最近では、適切な栄養バランスを備えたフードもあり、国内生産の自然素材だけで作られている完全無添加食が話題になっています。肥満からくる病気のケアも同時に出来たり、人工添加物を全く使っていないので安心です。
適切な栄養バランスを含んだダイエット食となると、手作りするより、こういったフードを利用するほうが良いでしょう。肥満対策だけでなく、肥満と関係性の深い病気ケア食としても優れている国内産のフードについて良さそうなものをピックアップしました。
無添加で最新の動物栄養学を取り入れた、犬心とみらいのドッグフードです。
口コミでの評判や、公表されている使用原料、栄養バランスなどを確認したうえで、安全性や効果の高い国産の療法食です。公式サイトにもリンクしているので、ぜひ自分の目で確かめてみて下さい。
犬心はこちら⇒ 犬心 フード 評判
みらいのドッグフードはこちら⇒ みらいのドッグフード 口コミや評判
最後に
肥満についてのリスクや対策についてお伝えしてきましたが、愛犬の肥満は様々な病気のリスクがあり、また、病気が原因で太る場合もあります。やはり、日頃の健康管理や動物病院での検診を一番におすすめいたします。
また、犬の肥満はコレステロールや中性脂肪が高くなり、高脂血などから様々な病気のリスクが潜んでいるのはお伝えしてきた通りです。そのため、愛犬が肥満気味なのであれば、それに対応した食事もあわせて考えなければいけません。
犬の高脂血・肥満対策としておすすめ出来るフードについてまとめていますので、そちらも合わせてご覧になっておいていただければと思います。
犬の肥満や高脂血症におすすめなフードランキング
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